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【カルビー×ecommit×フードバンクかごしま】地域社会へのアプローチの方法と特徴を覗く!

野本洸太朗
学生ライター(中央大学3年生)

2019年12月25日

ecommit学生ライターの野本です。11月1日にフードバンクかごしま主催のトークイベント「フードバンク秋の公開研究会」にお招きいただきましたので、今回はその様子をお届けしたいと思います!

今回のディスカッションテーマは「ローカル×SDGsの可能性」。登壇者であるフードバンクかごしま/原田様、カルビー株式会社社会貢献委員長/二宮様、株式会社ecommit経営戦略部長/永山の3人が今までの取り組みを振り返り、地域で社会貢献をするために大切なことを中心にディスカッションしました。

まずはじめに、今回登壇した3つの企業・団体について簡単にまとめました。

それではトークの様子をご紹介します。

社会貢献は「近所付き合い」

二宮様:カルビーでは社会貢献のテーマとして「食へのアクセスが困難な弱者への支援」「豊かで活気ある地域社会への貢献」を掲げています。具体的な取り組みとして前者では災害時の物資支援、後者では従業員による社会貢献活動が挙げられます。

カルビーは北から南まで多くの工場や支店があり、そこには働いている従業員とその家族、友人がいます。また、原材料は世界から調達しています。地域の方たちのご支援がなくては私たちの仕事は成り立ちません。

したがって、地域社会貢献においては、その地域から求められる活動をすることを目指しています。私、二宮がトップダウンで「こういう地域貢献しなさい」と指示するのではなく、地域ごとに自ら考えて行動してもらうようにしています。例えば、愛知県での森林保護活動、栃木県の子供食堂での食育活動など、そのアプローチの仕方も様々です。


災害支援時におけるネットワークの大切さ 

永山:具体的な例として、ecommitでは2016年の熊本地震が起こった時に毛布などを被災地に配布させていただきました。ストックしておいたものを被災地に配布するまで、震災の翌日から素早く行動できたのは、フードバンクかごしまさんと連携することができたからだと思っています。

実際に災害が起こったとき、現地にネットワークがないと配布品を出したくても出せない現実もあります。ですので、日常的に他の団体や企業と連携することは本当に大切です。コネクションをつくる際に、例えば弊社では大きなトラックを保有していることは一つの強みなので、有事の際に物資支援の手伝いを相手様に提案することが可能です。

二宮様:多くのNPOや団体から協力を求められますが、カルビーにふさわしい地域貢献につながるかどうか、信頼してネットワークを組めるかどうかは実際にお目にかかり、お話をお聞きしてから決めるようにしています。企業の社会貢献活動を担当している方々とのネットワークもありますので、活動や協力団体について情報交換する機会もあります。

SDGsのための活動でなく、普段の活動から持続可能な社会の実現へ

原田様:フードバンクかごしまを設立するきっかけとなったのが3月11日に起きた東日本大震災です。何かできることはないかと考えたときに、私たちは食べ物を配るという方法に目を付けました。そのためには普段から食べ物を集めて備蓄しなければなりません。その役割を果たすためのフードバンクとして、2011年3月にNPOとして設立しました。

普段の活動では、食べ物などを「集める」「保管する」「配る」仕組みづくりをしています。いざとなれば、すぐ行動できるような連携体制を整えたり、災害が発生したときに何が求められるのかを思考しています。

過去には「鹿児島で災害は起こらないだろう」といったご意見もいただききましたが、3年前、隣の熊本で実際に地震が発生しました。余震発生の翌日には熊本県の危機管理課と連絡を取り、本震が起こった日の午前中には物資の支援を始めることが出来ました。災害が起こらないことが一番ですが、普段から災害に備える活動をしなくてはならないとこのとき再認識しました。

また、ただ物資支援をするだけではなく、活動を通して得た課題や支援のフローとも向き合い、災害地における物を動かすリーダーのような存在になれればと考えています。

一方で、8年間活動を続けてきた中で見えてきた課題もあります。今後も持続的に活動をしていくためには活動資金を調達しなければなりません。自分たちの活動を持続可能にするには、普段から自治体や企業、一般市民と連携する必要があります。

イベントを振り返って

永山:我々民間企業が常に災害時用の物資をストックしておくことに難しさを感じながらも、有事の際にどう行動するか、改めて考える機会になりました。災害時に物資のストックが足りない可能性もありますが、そのとき「支援のフローの隙間を調整する役割」を担っているフードバンクさんのような存在はとても大きいです。民間企業としては本業に集中して力を貯め、いざとなった時にお手伝いできる関係づくりが重要なのではないでしょうか。

原田様:有事はいつ起きるか分かりません。災害が起きなければそれでいいですが、今後も続けなければならない活動だと思います。持続可能な活動を実現するためにも、平常時にどのような活動をすればよいのかをこれから模索していきます。

二宮様:カルビーでは地域の職場が自主自立で活動していただけるよう、各地のリーダーにリーダーシップを持って行動してもらっています。例えばカルビーのスナック商品を支援物資として震災後の熊本に運んだのは、当時の鹿児島工場長の判断です。これからも皆さんで良い関係を結ぶことが出来ればと思います。

おわりに

今回は「ローカル×SDGs」をテーマに登壇者3人が地域社会貢献についてディスカッションをしましたが、いかがでしたでしょうか。

NPO、大企業、ベンチャーとそれぞれバックグラウンドが違う中で社会貢献の立ち位置やアプローチ方法も異なり、できることも限られてしまいます。

原田様が仰っていた「普段の活動が社会貢献につながる」という言葉は、裏を返すと、「社会貢献をするためには普段からできることを見つけよう」と感じ取ることができますし、「有事の際のネットワークを構築すること」はその一つに当たる有効な手段だと思います。

お招き頂いたフードバンクかごしま原田様、遠方からお越しのカルビー株式会社二宮様、ありがとうございました。

記事のシェアをして頂けましたら幸いです。また何かイベントに参加した際には記事にしていきますので、これからも宜しくお願い致します!

この記事を書いたライター

野本洸太朗

学生ライター(中央大学3年生)

野本洸太朗

1998年山梨県生まれ。父親の仕事の影響で小さい頃から転勤を繰り返して育ってきた。高校は愛知県。現在は東京で学生生活を送っている。大学2年生まで学生団体に所属して、海外インターンシップの運営をしていた。自分自身もインドネシアで6週間インターンをし、モリンガという植物を広める活動をしていた。モリンガこそ最強の植物だと思っている。

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