皆さんこんにちは!エコミット海外営業部長の武石です。
今回は、「エコミットが世界25か国とビジネスする際に一番気を付けていること」というお題を頂いたので、エコミット海外営業部として取り組んでいることをお話させていただきます。
一般的には、ビジネスをする上で気をつけなければならないこととして、以下のものが挙げられます。
①代金の回収リスク
②為替変動リスク(外貨取引の場合)
③品質トラブル
④輸入規制
⑤経済信用
⑥カントリーリスク(クーデターなど)
⑦神の行為(不可抗力=Force majeur)
さまざまなビジネスリスクがあり、基本的に全てに対処する必要があります。
これらへの対処をしつつですが、エコミットがビジネスで一番気を付けているのはリスクではなく、お客様や関係するすべての方々との「信用と信頼」の醸成です。
エコミットの取り組み方
「お客様に感動を」
「世界に対して誠実である」
「仕事を成り立たせてくれている方々に誠意を尽くす」
上記をエコミットの会社理念と行動基準に掲げており、毎日全社員が斉唱しています。
お金で築いた信頼はお金で崩れてしまいます。
会社理念は損得よりも大切なことがあると教えてくれています。
この行動基準に基づき、私たちエコミット海外営業部は
- お客様が苦しい時に精一杯出来ることを考えます。
- エコミットが問題を引き起こしたときには、逃げるのではなく向き合って問題を解決するために精一杯努力します。
- 自分達が儲かる以上にお客様に儲かってもらいたいと考えて提案します。お客様が儲かるから私たちの商品を買って下さります。
- 商品内容でもお客様をだますことなく、誠意をもって対応します。
そもそも中古品には、品質仕様が明確でないケースが多いのが実情です。
品質は全て「主観的」であり、だから悪いものを良いと言って騙して儲ける輩が世界には多く存在しています。
エコミットは中身を正直に説明します。そして説明したものを出荷します。
嘘や偽りでは1回きりのビジネスしかできないからです。
とは言っても、我々が特別大した事をしているわけではありません。
大企業と比べて出来ないことは多いかもしれませんが、当たり前のことを当たり前にやり遂げることは出来ます。
これまで感動を生む態度を実践している他の会社をいくつか見てきました。
それは一つのお辞儀だったり、お見送りの姿勢だったり、ちょっとした気遣いだったり。
基本の動作の中にも「感動の素」はいくらでも転がっていることに気が付かされてきました。
大切なのは、それを徹底してやることが出来るかです。
自分も海外営業チームも会社全体も、それを実践できるようになりたいと日々努力しているところです。
信用と信頼に基づく関係を築けた場合と築けていない場合を比較してみます。
| 信用と信頼が有る | 信用と信頼が無い |
売 上 | 安定した売上確保 | 不安定、不透明、突然の変更 |
拡 販 | 他のお客様を紹介してくれる、他のビジネス展開に協力してくれる | 協力関係がない他ビジネスへの波及小さい |
突発事項 | 信頼して受け入れてくれる | 不信、説得に時間とコスト要 |
トラブル | 前向きに解決 | 賠償金や訴訟のリスク |
モチベーション | モチベーション高いお客様の名前を聞いただけですぐ行動する | モチベーション上がらない |
コミュニケーション | スムーズ | なかなか細かいニュアンスが伝わらない |
これらは、数字として明確に見えにくいことですが、毎日、確実にコストや売上に貢献しています。
部員の無駄な動きがなくなり、ストレスがなくなり、新たなビジネス獲得に使える時間が増え、離職率は下がり、笑顔が増え、会社全体に活気がでます。
いわゆる筋肉質な体質になることができるのです。
我々の考えに共感して頂けるお客様を大事にし、
出来るだけ長く家族のようなお付き合いをさせていただきたいと常に願っています。
トラブルは仲良くなる大チャンス!
ただ、現実は問題だらけです。
物が相手の国に到着しても、お金を払わないお客様も多々いらっしゃいます。
到着したコンテナの引き受け手がいなくなったら、出荷者であるエコミットが日本にコンテナを戻す費用などを負担しなければなりません。
国によっては運送費用だけで50万円近くになり、大損の危機です。
アフリカから大口受注をして、銀行送金したと送金依頼書のコピーをもらって商品準備に入っていたのが、なぜか2か月もお金が届かない。
銀行で調査しているというだけで、そもそも送金したのかさえ分からず、商品を取っておかねばならないのかも迷ってしまいます。
支払代金として小切手をもらったが、銀行で偽造と判定された。
前金で支払うことで話がまとまっていたのに、急に国の規制が変わって後払いでしか払えなくなったと言われ、「嘘だろう!」と言っていたら、本当だった。
良いと信じて出荷したものが、ゴミを出したとなじられた。
トラブルが起きる度、部員総出で大騒ぎしながら被害の最小化をしています。
おかげ様で、いろいろノウハウも溜まって来ました。
でも、こうなったのもお客様の事情があるのだろうし、お客様自身も当惑していることがあるだろうし、
その背景まで分かり合える信頼関係を築けていれば、もっと別の手立てがとれたのかもしれないと、いつも思ってしまいます。
ただ、トラブルは、お客様と深く話す機会を生み、お互いの背景を理解し合うことができるチャンスです。
もっとエコミットのことを知ってもらい、エコミットとはどういう心を持った会社なのかを理解してもらい、
エコミットの真摯な対応に感動してもらい、そして信用・信頼関係を構築できるよう努力したいと思っています。
ビジネスをするうえで何に一番気をつけるかは、会社によって異なります。
「何を選択するのかは会社と社員の理念の問題である」と私は思います。
今回はエコミット海外営業部が、企業理念をどのように体現しているかの一例をご紹介しました。
他の部門がどのように対応しているかは、また紹介していきたいと思います。
それでは、また!
この記事を書いたライター
株式会社ecommit
常務執行役員
武石伸一
1960年熊本市内生まれ、玄界育ち。東京での大学生活を経て大手電機メーカーに就職。欧州・東南アジアでの約10年の海外赴任を含め主に営業業務に携わる。その後、大手外資企業に転職。それまでの生き方に疑問を持っていた中でベンチャーであるecommitに出会い、現在は常務執行役員兼海外営業部長を務める。平均年齢を引き上げる存在だが、精神年齢は誰よりも若い。