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生産現場の生命線、5Sについて

島津勲
西日本エリアマネージャー

2019年08月01日

職場づくり

島津勲

初めまして。西日本エリアマネージャーの島津です。

今回は、現場において生命線とも言える「5S」について書いていきます。

5Sとは

「5S=掃除や整理整頓をして職場を綺麗にする」といったイメージをもつ方も多いと思いますが、それだけではありません。

その先にはもっと深く、大切なことがあります。

まずは、5Sの定義について説明します。

①整理・・・必要なものと、必要でないものを分類し、必要ないものは捨てる

「本当に必要なものだけ」を置くようにすることが重要です。

向き合い方としては、「それが本当に必要か」「なぜ所持するのか」を明らかにすること、

「何をいくつ持つのか?」「いつまで置いておくのか?」を設定することが大切です。

モノがあればあるほど、様々な無駄が生じてしまいます。

「使うかもしれない」と、ほとんど使われないもののためにスペースを割き、

そのための家賃や、それを整備や管理するための人件費や管理費を使うのはもったいないですよね。

②整頓・・・必要なものは、誰でも、すぐに取り出せるようにする

保管場所までは明確に決めていても、その中身や数までが明確にされていないと、乱雑とした場所から探したり誰かに聞いたりといった時間が生じます。

1日10分探し物をすると、年間で43時間も無駄になりますし、その時間にも人件費を費やすことになります。

置いてある場所、中身、数を明確にし、使いやすい状態で管理を行い、探す無駄をなくしましょう。

③清掃・・・ゴミや汚れのない綺麗な状態を維持する

なぜ汚れるのか、根本となる原因を見つけ、汚れないような対策を考えることが大切です。

「なぜ」を繰り返し、根本的な対策を取りましょう。

床の汚れを例に考えてみましょう。

まず、なぜ床が汚れるのか?その原因を考えると、

「トラックが構内に入る」「汚れた靴で倉庫に入る」などが挙げられます。

汚れた場所を毎回清掃しても根本的な解決にはなりませんが、

トラックや靴の汚れを落とす仕組みを考えるという対策が解決になると考えられます。

また、日々の清掃をする事で、亀裂、摩耗、腐食などの欠陥を事前に発見することができます。

日常の清掃=日常点検という考え方も大切です。

④清潔…3S(整理・整頓・清掃)が維持されている状態

3Sを標準化し、維持する(3Sの徹底)ことです。

綺麗で働きやすい環境を作り、人が入れ替わっても維持継続できるよう標準化していきましょう。

ルールを決めて全員で守り、誰がやっても同じ状態になる仕組化をしておくことが大切です。

⑤躾…3Sが定着し、決められたことを守れる風土になっている状態

3Sのルールがしっかりと守られていることです。

5Sのルールが守れないという事は、他のルールも守れないと思います。

5Sを仕事の基礎として徹底して守ることができるようになれば、

その他の様々なルールを守れるようになり、見え方が変わっていき、

周囲に注意を払えるようになることで、風紀、風土自体がとても前向きで良質なものになると言われています。

5Sの目的

5Sの目的は、「安全」「効率的」「快適」な職場をつくることです。

安全な職場

安全に仕事ができる環境を作ることです。

ルールの取り決め、配置、点検により、事故防止の効果が出るといわれております。

ecommit行動基準にも『何よりも安全を重んじる』とあります。

効率的な職場

ムリ、ムダ、ムラを見つけだし、最適な配置や作業手順を改善すれば、より早く、より楽に作業できるようになり生産性向上につながります。

快適な職場

物理的にだけでなく、精神的にも快適だと感じられる職場環境をつくることができれば、

採用の候補者が来ても「働いてみたい!」と思ってもらえると思います。

また、同じ業界との差別化も図れます。お客様が来て同じ商品を買うとしても、清潔な会社から買いたいと思うはずです。

そして、5Sという1つの目標を通し、社員同士のコミニケーションが活性化され、社内の風通しも良くなります。

おわりに

ecommitでも5Sを過去に何度か試みましたが、なかなか定着しませんでした。

それは、目的や目標が明確でなかったからではないでしょうか。

例えば、上司から「5Sを徹底しよう!」と言われたとしても、

・何のためにやるのか

・どうやって実現するか

・誰がやるのか

・何をするのか

・いつやるのか

・どこまでやるのか(5Sの終わりはない…)

このようなルール決めが無く、一時的に盛り上がった時だけで終わってしまたった印象があります。

(あくまでも個人の所感ですが…)

これを無くすためにも、スタッフ全員で話し合い、計画・実行・評価・改善を積み重ねていけば、職場環境やチームの結束力も高まると思います。

継続は力なりという言葉がありますが、まずは1日10分でも毎日続ける事が大切です。

素晴らしいと思える職場に、自分たちで変えていきましょう!

この記事を書いたライター

島津勲

株式会社ecommit
西日本エリアマネージャー

島津勲

山口県出身。高校卒業後、食品会社や設備関係の会社などを経て、2012年にRA(リユースアドバイザー)として株式会社ecommitへ入社。現在は西日本エリアマネージャーを務める。いつか海外で働くのが夢で、ひっそりとecommit海外支部のポストを狙う。つい出てしまう博多弁がチャームポイント。

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