弊社は鹿児島に立地するベンチャー企業です。
年々規模を拡大しています。
生産現場でのスタッフ職、営業職、総務経理などのバックオフィス職など、いろんな職種で年々社員数は増加していますが、
いま、とくに人材確保が難しい職種は、IT人材(エンジニア・プログラマー)ではないかと思います。
弊社でも2年前からシステム開発チームを立ち上げ、社内システムの内製化を始めていますが、システム人員の確保は本当に難しい。
そこで、弊社では「雇用しない」形で、専門的なスキルを持った人材(とくにここ数年はエンジニアやプログラマー)が経営に関わるスタイルを模索しています。
1)自由な雇用形態
3年前にシステムチームを立ち上げたときのメンバーはマネージャー1名でした。
当初はマネージャー1名と私で各案件を整理し、開発は社外のエンジニアにお願いするパターンが中心でした。
社外のエンジニアやプログラマーさんには、出来る限り気持ちよく仕事をしていただくように心を砕き、
少しずつ関係性を作ったうえで、徐々に会社のシステム戦略全体に巻き込んでいきます。
2年前から、社外のエンジニア2名が業務委託契約の形で本格的にシステム戦略の構築段階から関与してくださるようになりました。
(この時点で正社員1名+社外パートナー2名の3名体制)
そして、昨年、もう1人の専属エンジニアを雇用することができ、現在は、専属社員2名、パートナースタッフ2名の計4名構成となりました。
システムチームについては、あと2名ほど増員したいと思っていますが、
この3年で4倍に増員できた(1名⇒4名)背景には、自由な契約形態という選択肢を持てたことが大きいです。
2)専門的スキルの高い人ほど、雇用を嫌がる可能性
これからの時代を専門的スキルで生きていくにあたっては、常に最先端の現場に身を置き続けたいと感じる人は少なくありません。
組織に貢献したい気持ちはあっても、複数の仕事を掛け持ちながら、自分自身の技術を磨き続けたいと感じるのは、自然なことのように思います。
(私自身もエコミットの役員をしながらも、プロのファシリテーターとして活動していたり、
地元ラジオの契約MCとしてパーソナリティを務めたり、まちづくり会社の経営をしたりしています。)
会社にフルタイムでコミットし、組織の成長を支え、組織とともに成長するというスタイルもありますが、
専門的スキルを持つ人たちが、自信のスキルアップのスピードを落とすことなく、そのノウハウや技術を組織に生かすためには、
ある程度自由を担保した働き方を提示していくことが重要になって行くのではないかなと感じています。
今年は、オウンドメディアの構築と運用にあたり、もう1名の外部パートナーの起用が決まりました。
まだ今は関係構築中ですが、その方ともしっかり信頼関係をつくり、
長期的に弊社のブランディングを盛り上げられるチームに加わっていただけると嬉しいなと思っています。
東京に比べて人材の確保が難しいローカルだからこそ、大企業に比べて信用力に劣るベンチャー企業だからこそ、
新しい組織の在り方にも積極的に挑戦していきたいですね。
この記事を書いたライター
株式会社ecommit
取締役 ブランド戦略部長
永山由高
1983年鹿児島県生まれ。高校まで鹿児島で育ち、福岡での大学生活を経て2006年から日本政策投資銀行へ。リーマンショックが契機となり鹿児島にUターンしてからは、まちづくり会社(鹿児島天文館総合研究所Ten-Lab)の代表をしながら、ecommitに参画。現在は取締役として経営戦略を担当している。趣味のエアギターはかなりの腕前で、2018年には日本選手権で2位に入った。