広報担当から毎回の無茶ぶりに苦しんでいますが、今回は「自分がやりたいことを見つけるヒント」を書いてくださいとのこと。
「そんなものは自分でみつけろ!以上!」と言われて育ってきた世代として、「甘えたこと言ってんじゃねえよ」と言いたい気持ちをぐっと抑えて(笑)、私の考えを書きますね。
1)「やりたい」の前に、まず、「知る」があります
例えば、小学校の頃に宇宙飛行士になりたいと考えていた私は、中学校に進学して宇宙飛行士以外にもエキサイティングなチャレンジがあることを知りました。知らない世界のことは、やりたいと思えるわけがないですよね。そこで、できるだけたくさんのことを「知る」必要があります。
では、「知る」ためには、どうすればよいか。新しい情報に触れる接点はたくさんありますが、私がおすすめするのは、インターネット経由でも、書籍経由でもなく、直接人に会うこと。
文字を読むのが苦手な人も、ネットで調べ物をする習慣がない人も、普通に生活していればいたるところで出会いがあります。
そんな出会いの一つ一つをできるだけ大切にして、多くの情報を得ようとする。
例えば親戚のおっちゃんと久々に会ったら、おっちゃんの仕事の話をよく聞いてみる。例えばバイト先の上司がちょっと面白い人だったら、前職を聞いてみる。そんなところから、「知る」は始まります。
私は、学生時代のいけてる先輩の就職希望先を聞いているうちに銀行の面白さを知り、自分の新卒就職は政府系の金融機関を志望することになりました。
身の回りのいろんな人からできるだけ情報を得るようにするのはおすすめです。
2)「やりたいこと」には、旬と、賞味期限がある
まず、前提として、「やりたいこと」は変化します。それが具体的なことであればあるほど、変化は速いです。なぜか。自分自身が成長とともに変化するからです。また、社会の環境も変わります。これまで社会の中で当たり前とされてきたことが、これからどんどん変化していく中で、具体的な一つの「やりたいこと」に人生をかけて取り組むというのが難しくなっています。
そこで、おすすめなのは、自分のやりたいことの旬と、賞味期限を自覚しておくこと。
旬…社会的なニーズや流行りすたり/賞味期限…自分自身の成長の中で達成したい期限
私が銀行を辞めた2009年頃は、リーマンショック直後でNPOや社会貢献意識の高い人たちが評価される雰囲気がありました。そのころでいうと、非営利組織への就職は「旬」でした。
また、自分自身にとって、結婚前のなんでもやれる時期に、NPOでの経験を積んでおきたいといのは一つの期限でした。結果、私は2009年から2011年までの3年間をNPO法人で過ごすことになったわけです。
このように、やりたいことには旬があることを知り、そして自分のライフステージに応じて期限をくぎっておくと、つねに「やりたいこと」を軸に置いた人生を歩めるのではないかなと思います。
ecommitも、常に社会のニーズにこたえつつ(旬を押さえ続けながら)、社員1人1人のライフステージの変化に応えられる組織でありたいなと思っています。
私も、そのために、頑張りますね。
この記事を書いたライター
株式会社ecommit
取締役 ブランド戦略部長
永山由高
1983年鹿児島県生まれ。高校まで鹿児島で育ち、福岡での大学生活を経て2006年から日本政策投資銀行へ。リーマンショックが契機となり鹿児島にUターンしてからは、まちづくり会社(鹿児島天文館総合研究所Ten-Lab)の代表をしながら、ecommitに参画。現在は取締役として経営戦略を担当している。趣味のエアギターはかなりの腕前で、2018年には日本選手権で2位に入った。