つながれば、価値が生まれる。

「Sustainable Island Project in屋久島」〜屋久島町役場様と意見交換を行いました。

世界自然遺産の島・屋久島で、リユースを中心とした離島における循環モデル構築を行うプロジェクト「Sustainable Island Project in屋久島」が発足。

モデル構築にあたっては、屋久島町役場をはじめ、株式会社丸山喜之助商店、京都大学大学院浅利研究室、株式会社ecommitが連携してまいります。

この度、株式会社ecommit代表取締役社長の川野より、プロジェクト概要とこれまでの取り組みについてご報告し、今後の展望について、屋久島町副町長の日高様との意見交換の場を設けていただきました。

1

 

川野より「Sustainable Island Project in屋久島」について説明。

 

川野

「Sustainable Island Project in屋久島」は、屋久島を舞台に、モノの循環・ごみの減量化を促進するプロジェクトです。離島における深刻なごみ問題にアプローチしながら、資源循環のモデルづくりを行うため、今夏より、様々な取り組みを開始しております。

本プロジェクトにおいて、ポイントの1つは、リユースの取り組みです。ごみとして出されたものの中には再利用できるものがとても多い。その中から、リユースできるものをレスキューすることで、ごみの削減を目指します。

テーマとしては、「離島における資源循環のロールモデルづくり」を掲げております。リユースだけでなく、リデュース、リサイクルなどから、様々な活動につながるような、持続可能性のあるモデルを構築したい。

 

また、地域密着型であることも大事なポイントです。

本日、島でリユースの取り組みをなさっている方にお会いしてきました。地元の方に参加していただき、地元の方のためになるような仕組みづくりをしたい、と改めて感じた次第です。弊社にだけしかできない仕組みを抱えていてはいけません。地元の方が誰でも参加できビジネスとして持続できなくてはならない。

 

重久様(丸山喜之助商店 専務取締役)

当社は、鹿児島でリサイクルを主流にした事業を100年にわたって展開し、現在は、県下20自治体の一般廃棄物について、リユース・リサイクルのお取引させていただいております。

リサイクルに関しての体制は整ってきたものの、リユースに関しては、商品の目利きなどのソフト面や流通の面でまだまだ至らない点もございます。そこで、8年前ほどから、エコミットさんと、特にリユースを通じた取り組みを合同で進めてまいりました。

屋久島町様におかれましても、廃棄物の処理などお取引させていただいております。本プロジェクトへの参加で、ごみを減らし、自然環境にも良い取り組みを、よりスムーズに、スピーディに進めていきたい。

鹿児島県民にとって大事な島を、より素晴らしい場所に。そして、私たちの孫の代にまで世界に誇れる島になるよう、微力ではありますが、ご協力させていただきたいと思います。

 

日髙様(屋久島町副町長)

屋久島町では、これまでも島内で資源を循環させ、共生社会をつくるための取り組みを行ってきました。リユースによるごみの減量化が、島内における資源循環の次の一歩になれば良いと思います。

「ごみ」か「資源」か、その線引きは関わる人によって違いますから、島民の意識も大事です。実生活とのバランスもとりながら、名実ともに誇りある島にしたいですね。

できることがあれば協力いたしますし、ご意見があれば、ぜひお聞かせください。

 

有馬様(屋久島町役場環境生活課 総括係長)

今夏より、クリーンサポートセンターでのレスキューが始まっています。どのようなものがリユースできるか、職員の「目利き力」もだんだんと育ってきたように感じますが、リユース率は、どのくらい上がる見込みでしょうか?

 

川野

リユース率の目指すところは、直接搬入ごみの3%〜5%。3%は、必ず達成したい数字ですね。
過去の実績からしますと、初めは1%くらいからスタートし、徐々に上がる傾向にあります。リユース率は、副町長のおっしゃる通り、関わる人の意識によって変わりますので、「リユースできるかどうか」の目線が揃うことで、どんどん上がります。

実際に現場でレスキューいただいている職員の皆さまは、本プロジェクトに理解いただき、前向きに取り組んでおられますので、大変ありがたいです。

2

(クリーンサポートセンター内にて、リユース可能なものについて説明)

 

日髙様

実際に、どのようなものをレスキューしていますか?

 

川野

陶器・食器類が多いですね。まだまだ使えるのに廃棄されてしまうケースがほとんどで、破砕される過程でごみになってしまう。

そのほかにも、1970〜80年代のラジカセ、置き時計、屋久杉製品など、実は価値があるのに捨てられてしまっている、そういったものをレスキューしています。

3
(レスキュー中の様子)

驚くようなものも、たくさん出てきます。例えば、新品同様の登山靴が、クリーンサポートセンター内に大量に運ばれていたのを見ました。レンタルされる方が多いと思いますが、新品を購入し、そのまま島に置いていったのだと思います。

島内にはリユースショップがありませんよね。つまり、リユース品を売買する場所がないので、そういった機会が少なく、ごみとなってしまうのだと思います。

 

日髙様

先ほども話しましたが、「どうせ、ごみだから」と、ざっと捨ててしまうか、「これは資源になるかもしれない」と思って、回収に出すか。ちょっとした意識で、資源になるチャンスを失ってしまいますね。そもそも、「ごみ」という表現が良くないのかもしれない。

 

川野

おっしゃる通りです。島内循環の取り組みに関しては、環境に関する啓蒙活動とも言えます。「もしかしたら、まだ誰かに使ってもらえるかもしれない」という意識がだんだんと広まれば、他の環境活動へも意識が向いていくと思います。

 

有馬様

島内でSNSを使ってリユース品を売買する活動があります。でも、SNSを使わないご高齢の方などは、なかなか活用が難しい。

不要になってしまったけれど、誰かに受け継いで、どうにか活かせないかと考えている方はたくさんいらっしゃいます。そういう方にとっても、島内循環の仕組みは必要ですよね。

町が粗大ごみとして回収し、エコミットさんや丸山喜之助商店さんの力を借りて、コミュニティの活動でカバーできない部分を補いたい。

島内だけで循環させるのは難しいですが、島外での循環もあるのは、強みですね。

 

日高様

空き家で家財道具がそのままになって、解体する際にごみとなってしまうケースが多いですが、1階に人が住んでいて、2階は家財道具など、荷物置きになっていることもあるようです。島内には潜在的に、お宝が多く潜んでいるかもしれないですね。

 

川野

本プロジェクトが、空き家問題の1つの解決口になればと思います。また、リユースを入り口に、福祉、移住促進など、様々な活動につなげていきたいですね。そうすれば、ビジネスとしての継続性を保ちながらも、環境負荷低減につながるような仕組みになると思います。

片付けたくても片付けられない、そういった方へのケアもできるような仕組みを島内でつくりたい。同じような悩みを抱えているところは、離島に限らず、たくさんあります。このモデルが、1つのスタンダードになれば。

 

浅利様(京都大学大学院地球環境学堂 准教授)

クリーンサポートセンターを訪問して、これまで見たことがないような分別方法、回収、処理まで拝見しました。

4

運営する上で経済的に厳しい問題もあると思いますが、皆さん、責任感を持って取り組み、いろいろと工夫されているようで、大変感動しました。

島民の方には、すごいことをやっているのだと理解し、胸をはっていただきたい。将来的にどのような循環の仕組みをつくるかは、島民の皆さんを巻き込んで議論したいですね。

何よりも、行政サービスとしての在り方を、よく考えていらっしゃると思います。廃棄物に関する責任を放棄してしまう自治体もありますので、行政としての姿勢について、とても感動しながら見聞きしました。モノの流れやフローなど、データ化できれば、より素晴らしい仕組みができると思いますし、可能性を感じます。

クリーンサポートセンターで回収品を見ましたが、綺麗なものがたくさんあったのが印象的でした。

 

川野

ごみとして出てくるもののレベルが違いますよね。回収に関して、しっかりとルールを守ってもらうための仕組みが整っていると感じました。なかなかできないことですよね。島だから、この人口だからこそできることかもしれませんが、それにしても徹底しているなと。コミュニティの力が強いのでしょうね。

 

すでに環境意識の高い屋久島だからこそ、できる取り組みがたくさんあると思います。ぜひ、皆さまのお力添えを、よろしくお願いいたします。

過去の記事

アイキャッチ_SDGs靴箱展
【京都超SDGsコンソーシアム】SDGs靴箱展が京都市京北ではじまりました!
2021年3月20日By
国際科学会議『3RINCs』に登壇します!
2021年3月17日By
20210205
【メディア掲載情報】「THE INDEPENDENTS 2月号」に掲載されました!
2021年2月5日By

Facebook

Subscribe now to receive sales offer and news updates!
SUBSCRIBE
close-link